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「終わらない未来貢献 始まりの一歩」 第13期修了生: 河野 誓也(大学生)

問いのキャッチボール

皆が同一の基準に沿って自己を演出し合うような大学生の雰囲気に疎外感を感じていた私。あと一歩が踏み出せない自分自身に、もどかしさを感じていました。学生であっても個性を活かして参加してほしいという説明会での熱い言葉に魅かれ、社会問題に対して本音で議論し行動する仲間を求めて文明塾を志望しました。

「文明塾は、対話と議論の場です」。幾度となく聞いたその言葉に偽りはありませんでした。まずセッションで待っていたのは、講師の方々からの問いのシャワー。各セッションでは事前課題が出され、自分の価値観の根本を問い直されるような質問の数々と対峙。自分を飾る必要など一切なく、深く自分の内面と向き合うことができたのは、一学生に過ぎない自分の言葉にも真っすぐに向き合ってくれた仲間のおかげです。一方、文明塾は自ら問いを発していく挑戦の場でもありました。毎回のセッションでは塾生の活発な質問が飛び交い、ついつい時間をオーバーしてしまうほどでした。

「話を聴く」ということ

ある講師の方は、ちょうど直前にNHK「プロフェッショナル」に出演。今後はマス・メディアには出ないと言って始まったセッション。話の内容はもちろん、何より圧倒されたのは、一人一人の質問に対してその人の正面を向いて大きくうなずきながら真剣に聞いてくれた姿でした。間近でその熱意と誠実さに触れたことで、自分の中のリーダー像に気付くことができました。

「他者の話を聴くこと」。それが三ヶ月間を通底していたテーマであったと感じています。全く異なるバックグラウンドを持った講師の方々が、リーダーの資質として傾聴の姿勢と素直さを強調されるのには驚きました。問題発見や、グループ内のファシリテーション、グループ外との交渉。それら全ての過程において、まず相手の話を聴くことが鍵となるのだと学びました。自分の至らなさを痛感させられた三ヶ月でしたが、目指すべきベクトルを掴み取ることができたことは大きな自信になりました。

感謝と使命

毎回のセッション後にはグループワークを行い、定位置となった南館地下の教室から終電へと小走りになる日々。真っ暗な三田キャンパスのそよ風が熱気にほてった身体に心地良かったことを思い出します。仲間と胸襟を開いて語り合った分、嘘偽りなく自分と向き合うことができた三ヶ月。社会をより良い場所にするという志に邁進する覚悟が固まり、一歩を踏み出すことができました。文明塾社中の全ての方々への感謝の念が消えることはありません。

自分の無力さを嘆くだけでなく、今自分に何ができるかを常に考えるようになった私。不安になっても、周りには文明塾の仲間がいます。それほど心強いことはない、だから今は迷わず目の前の他者に誠実に向き合おう。熱く穏やかな心境です。

募集要項

※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。

※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。

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