社会に出る前に学べて良かった

就職活動を前にして、自分は実際に社会で活躍する人との接点が少ないと感じていました。福沢文明塾という、学生という立場で、社会人の方々の中でも、特に自己研鑽の意識が強い方々にお会いすることができる機会があることを友人の紹介で知り、参加を決めました。

セッションは刺激の連続でした。書籍、インターネット、または講演会等を通して、これから社会に出て自分の人生を歩む上での心得や目指すべき姿を知ることはできるかもしれません。しかし実際に世代を超えて多方面でご活躍の方々、ゲストの方々と共に様々な視点で対話と議論をすることは、一方通行によるインプットとは大きく違うものです。心理的にも物理的にも近い距離で、その方の熱意や表情、醸し出す雰囲気などと共に、直接的にメッセージを得ることができるので、文面上で得られた情報とは比べ物にならないくらい、そのメッセージは心に響きました。社会人として活躍するために求められる価値観のようなものを「知る」だけでなく、実際に体にしみ込ませることができたと感じています。

充実感を持って過ごした三か月

文明塾ではたくさんのことを学びましたが、同時に人間的に成長もできたと思います。私は少人数型の授業に出席していたこともあり、議論に不慣れということもなかったのですが、いざ見ず知らずの様々なフィールドから来た多様な価値観を持つ方々と議論するということになっても、なかなか難しい。こっちが何かを投げかければ、「そんなこと当り前だろう」という答えが返されることもあります。振り返るとはじめのころは自分の存在価値をアピールすることはできていなかったかもしれません。しかしセッションが進むにつれて、期の中での交流や同じグループのメンバーの相互理解が深まり、自分の存在価値というものを見出すことができるようになりました。セッションにおける対話と議論にも慣れて、はじめは冷や汗をたらたらかきながら質問などをしていたのが、質問をする前にきちんと整理して発言すれば大丈夫だという自信もついたと思います。（しかし発言中のイヤ〜な感じの動悸はなおっていません笑。）毎回のセッションで得られたインプットを咀嚼し、また次のセッションをより充実させるために、色々考えたりする日々を過ごし、今までの学生生活の中で、この時ほど充実感を持って過ごした三か月はありませんでした。

そして文明塾終了後、出会った方々の言葉やアドバイスは、現在の自分の行動に多大な影響を与えています。よりよい自分になれるように自己を磨き、成長する上で、非常に貴重な経験、そして出会いを得ることができました。

文明塾という場に参加できたこと、文明塾の中でお会いできた方々に対して、ただ感謝の気持ちで一杯です。

• 

  Vol. 15「変なヤツでＯＫ」
  第10期修了生: 中川 寛子（会社役員）

• 

  Vol. 14「新鮮な“大局観”をもつこと」
  第9期修了生: 入江 一光（会社役員）

※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。

※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。