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「自分の人生の主人公は「自分」〜ささやかな意識の変化が大きな変化につながる〜」 第18期修了生: OLGA BELOSLUDOVA(大学院生)

きっかけ

文明塾に志願書を提出した時、私は法科大学院2年生の司法試験を目指す学生でした。
社会という大きな世界に飛び立つ前に、自分の考え方を広げるとともに、多くの人と人脈を作り、将来自分がグローバルに活躍する弁護士となったときに、それらを活かせたらと思ったのが志望の最初のきっかけです。もっとも、志願当時、この自分の考えを理解してくれる人は残念ながらあまりいませんでした…。
「そんな暇なの!?そんな暇あるなら司法試験勉強をしなよ!」「司法試験合格してからでも、いくらでもそういう活動には参加できるよ!」等々。
自分のことを理解してくれていると思っていた人たちに、自分の熱い思いを理解してもらえず、非常にがっかりしたことを今でも覚えています。しかし、文明塾で実際に、3か月過ごし、多くの人たちと触れ合っていく中で、あの時、まわりに流されず、自分の内なる声を信じて、入塾を決意して本当に良かったと思っています!

教科書では得られない学び

入塾前の自分が想定していた活動というものは、えらい人が来て、どこでも役に立ちそうな万能なテクニックをお話しいただいて、それを自分もマスターし、リーダーシップを得るというものでした。
しかし、実際の文明塾での活動は、幅広いジャンルの最前線で活躍されている方々をお呼びして、フランクに一緒に議論したり、福澤諭吉先生のお考えを学んだり、仲間と一つの課題解決に向けてグループワークを長期的に行ったりなどで、自分が想定していたものと全く異なりました。そのため、最初の頃は、このような活動から本当に学びがあるのだろうか…本当に、何か自分に役立つことはあるのだろうか…と非常に心配でした。
しかし、このような普段の生活ではなかなかできないような活動を文明塾で経験することで、自分が求めていたリーダーシップを発揮する万能なテクニックなどというものはそもそも存在せず、リーダーシップを楽して得ようということはできないのだなと強く痛感しました。
文明塾での日々を通じて得た一番の学びは、リーダーシップとは、その人の人間としての奥深さの現れであり、それは日々何か問題意識を持ちながら生活をすることにより培われていくものであるということです。人間としての奥深さが人生において重要だとはどこでも教えてくれないことですし、人間としての奥深さが重要だと自分に対してただ言葉で伝えられたのでは、その真の重要性について理解することはできなかったとも思います。直接の言葉ではなく、私たち塾生に対して身を持って自分達でその重要性に気が付いてほしいプログラムが組まれているのがこの文明塾の魅力だと思います。

自分の生活への小さな変化

人間としての奥深さとは、日々何か問題意識を持ちながら生活をし、特に、人との関わりで培われていくものです。毎回のセッションでは、どのような問題意識を持てばよいか、どうやって人と関わっていくべきかということが、散りばめられていると私は思います。特に、異なる業界に関わる方々も、根本においては自分の生活と何かしら接点を持っており、自分の考え方を豊かにするという面では非常に多くの学びがこの3か月間でありました。
この学びを通して、私の日々の生活にも少しずつではありますが、変化がでてきました。
今までは大学や大学院の授業の講演でだれかが招かれるとき、その方を遠い存在と感じてしまい、なんとなく話を聞いて、講演後に自由な質問時間が設けられたりしても、手すらあげず、気が付けば時間が終わっているということがほとんどでした。しかし、文明塾での学びにより、しっかりこの人からは何を自分が学べるだろうか、相手の話を自分ごと化し、疑問に思ったことを質問することができるようになりました。おかげで、一つ、自分の悩みに対する指針が見つかる有意義な講演になりました。
また、今までは人にご飯に誘われたときや助けを求められたとき、特に自分の興味のわかないものについては、忙しいなどと何かしら理由をつけて断ることが多かったです。しかし、文明塾の学びを通して、一見接点がないことでも、ゆくゆくは自分の生活に生きると考え、積極的に応じるようになりました。

一番の変化

もっとも、特に一番変わった点は、自分の考え方や人生観を熱く語ることが楽しいと思えるようになりました。
人は一人では生きてはいけない存在だからこそ、自分の夢を実現する過程では、どれだけ多くの人を突き動かせるかが大事になってきます。
他人に協力をあおるとき、同じお願いをしているにもかかわらず、なぜか、この人には協力したい、この人には協力しなくてもいいや、という意識が人には無意識に生じてしまいます。この協力するか否かの線引きは自分の熱い思いに共感を得てもらえたかなのではないでしょうか。
今までは、正直、熱く語ることははずかしいことだと思っていました。しかし、熱い思いこそ人を突き動かすものであり、ひいては世界を突き動かすものです。まわりに熱い思いを持った塾生が多いこともあり、私も気づいたら、文明塾での3か月により、夢を熱く語る人が好きなり、自分までも熱い人になっていました。

文明塾に入塾したい方々へのメッセージ

リーダーシップという言葉を聞くと、どこかお堅いイメージがあり、自分には必要ないと思う方もいるかもしれません。しかし、リーダーシップとは会社のトップにいる人にのみ役立つものではなく、みんなに役立つものです。大げさなことかもしれませんが、人生一度きりで、その人生の主人公はあなたです。あなたが自分の人生のリーダーシップをとらなくて、誰がリーダーシップを取るのでしょうか?
文明塾に入る前と入った後とでは、毎日やる作業自体が劇的に変わったというわけではありません。しかし、同じことをやっているにもかかわらず、どのように過ごすかという自分の意識が大きく変わったことで、今まで以上によりいきいきした生きがいのある生活を送れています。将来的にはこの意識の変化が大きな変化に結びつくと自分は信じています。
暇になったらやろう!時間に余裕があるときにやろう!等と、いろいろなことをつい後回しにしがちな現代社会です。しかし、文明塾での学びはそのような忙しい毎日に大きな変化をもたらす貴重なものであり、このような学びの機会を単なる言い訳で逃してほしくないなと強く思います。

募集要項

※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。

※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。

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