福澤文明塾生の声

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社会変革の現場に立ち続ける自身の持続可能性を確固たるものに 環境教育プログラム第2期修了生: 卜部直也(地方公務員)

ある社説で知った「小さな町の大きな挑戦」に惹かれ、真鶴町に入庁して11年。全国初の景観行政団体移行、世界デザイン都市サミットへの招待、住民による草の根活動の広がり。美しい国をつくる新たな方法論を実践から示す一定の目標に達したそんな時期に、運命的に出会ったのが福澤文明塾でした。求めたのは、社会変革の現場に立ち続ける自身の持続可能性、それを確固たるものにすることでした。

景観分野のスペシャリスト・専門性が狭隘性となることなく、多面的・複眼的な思考力と垣根を越えたコミュニケーション能力を磨くこと、そして、社会変革の最前線に立つ講師の方々等を通して、モチベーションや使命感を確固たるものにすること、福澤文明塾は2つの大きな力を与えてくれました。

多面的・複眼的思考とコミュニケーション能力を鍛える

環境教育は、まさに一からの勉強。景観分野に特化した自身の視野の狭さを痛感、恥ずかしながら本プログラムを通して初めてスマートシティ等、環境分野の先端を理解する機会を与えられました。そして、講義は福澤先生が大切にする「実学」の理念を体現したもので、LCA等、あくまでも実証科学に基づき、自分の行動選択がどう環境に影響を与えるか、その思考法に慣れること、実際の行動に活かすよう学ぶことが求められました。

また、セッションで学んだリスク管理が、循環型農業をテーマとした別のセッションの事例から確認できるなど、セッション間のつながりが、より深い理解と説得力を与えてくれました。社会変革の最前線に立つ方々だからこそ有し得る共通項であり、その方々を講師として迎えている福澤文明塾が生み出した必然だと思います。その意義を大いに享受し、多面的・複眼的思考とコミュニケーション能力を徹底的に鍛えることができたと思います。

観念的ではなく、実務家として生きる

車の性能を端的に示すのは速度、技術は一つしか残らない、太陽エネルギーに力と技術を集中投下せよ。明確に選択の優先順位をつけ、電気自動車の開発・普及に尽力されている先生の姿。モンゴル政府を相手に適応策に挑む、インドの絶望的な階級社会の中で環境・エネルギー問題に向き合う、商売になるかが事業化の判断基準と言い切り世界で排出権ビジネスを成立させる。講師の方々の迫力や厳しさ、誠意や熱意、本気で実社会に働きかける変革者としての緊張感に心から共感しました。観念的ではなく、“実務家”として生きる、その価値を改めて感じています。

「社会の変革は、変革者の全人格から発信される有形・無形のエネルギーが五感をとおして受信される連鎖により起こる」。和気先生のお言葉全てが、福澤文明塾そのものです。そして、ここには、同志がいます。先生方や同志との出会いが、社会変革の場に立つ勇気、立ち続ける元気を与えてくれます。

募集要項

※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。

※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。

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