「世界の見え方」が変わり、ミクロな視点とマクロな視点の両方を得られた
私たちはどう生きるのか。1つ1つの意思決定が未来の子どもたちの生活につながるだけに正確且つ大胆な変革が求められている中で、地球環境について学ぶことは生き方を考えるに等しいと思います。殊に本プログラムはただ学ぶだけでなく環境イノベーター、且つ社会にアクションを発信していくリーダーの育成を目指しており、人間としての生き方だけでなく、私自身の今後の生き方を考えることができました。
文明塾で何が変わったか。私の答えは「世界の見え方」です。様々な分野の最先端を学ぶことでミクロな視点を得、それを土台に日々の生活をマクロな視点で見ることができるようになりました。
しかし同時に、1つのことが新しく分かっていくごとに、世界の様々な事象が複雑に絡まっていることを発見して逆に分からなくなっていきました。こんなにたくさんの物事の中でどれを最初に解決すれば良いのか。ディスカッション中、目の前一面に編み目が見えたような気がして非常に当惑したのを覚えています。
そしてようやくプログラム終了後に分かったことがあります。
「網もよく見れば1本ずつの糸である。網全体を視野に入れつつも、講師の方々がそうしていらしたように、それぞれが『これだ!』と思う1本の糸に飛びつき、上へとつたって行けば、見える網の位置も変わっていく。途中で待ち受けている他の糸と交わっている所こそが難しくともわくわくする所であり、糸をつたって来た者同士が積極的に互いの専門を融合させて行けば良いのではないか。」
“環境”をキーワードとして社会を見ていたはずが、将来の地球環境を考えるにとどまらず、現代直面している問題と、今後進むべき方向、取り組んでいく方法が見えてきました。
他分野との融合を自らつくり、そこに他者を巻き込める人が社会のリーダー
本プログラムを始める前から糸を上っていた人と、修了した時に魅力的に見えた糸に飛びつく人の両方が1期生21人の中でもいると思います。
しかし、修了してからが本番です。他分野との融合を自らつくっていける人がイノベーターであり、その動きに他者を巻き込んでいける人が社会のリーダーであると私は考えます。新しく得た知識と、共に学んだ仲間や講師の考え方を基に自分で決めた糸を上っていき、前述したようなイノベーター、リーダーに成長していきたいと強く思います。
3ヶ月間、インプットとアウトプットを繰り返し、アウトプットの際のもどかしさと困難さを知っているからこそ、他者への発信の質にこだわり、挑戦している者は魅力的に見え、達成した時には尊敬に値すると思います。
プログラム修了生同士、互いに尊敬し合える関係でいたい。関わっていく分野はそれぞれ違えど、自己の成長とそれに伴う行動の精密さとダイナミックさを常に向上させていかねばならないという適度なプレッシャーを常に持ち続け、それに答えていきたいです。
そして、専門家だけでなく、社会の様々な人、同期、未来の環境教育プログラム生と共にこれからの地球環境を考え、持続可能な社会を作っていきます。
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Vol. 5「己がリーダーであることを自覚。視点、手に取る本、行動が変わりました」
第4期修了生: 八木 研 (会社員) -
Vol. 4「人生の山を下っているのではなく、脈々と続く次の尾根を歩きだしていると思えるように」
第4期修了生: 山中 一江 (会社役員)
※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。
※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。