深い知識や洞察力、客観性、熱い情熱を持つ仲間との対話は一生の財産
私は福澤諭吉記念文明塾でたくさんのことを学びました。そもそもの自身の志望動機は自らが自分の時間とお金を投資して集まってくる将来のリーダー諸子と交流してみたい、また、自分がその中でどんな風に役に立てるかを量ってみたいなどと思っていました。しかし、ここに集まってきた人たちは自分が「役に立てる」なんてことを恥ずかしく思う程、素晴らしかったです。
それぞれが、深い知識や洞察力を有するだけでなく、きちんとした客観性を持って物事を見ることができ、そして何より皆が熱い情熱を持っていました。そんな彼らと対話できたことは私の一生の財産であります。
そんな中で一番「自分が変わったと思う事」は、「世の中には凄い奴がたくさんいる」ということを改めて知り、「人の意見に耳を傾ける」ようになったことではないかと思っています。私も大学を卒業して10年以上が経ち、会社の中では後輩も多くなりました。よって、意見を聞くよりは、後輩に自分の意見を伝える(…押し付ける?)ことが非常に多かったのではないか、と文明塾を終えた後、反省しました。
10歳以上下の人たちの実力に感心。会社の後輩の意見も取り入れるように
文明塾の中でのルールに相手のことは年齢を問わず、「○○さん」と呼称(今ではニックネームですが…)し、かつ、「相手の意見を真っ向から否定しない」というものがありました。この意識づけは、本当に良かったと思っています。そんなルールの中で、人の意見を聞いてみると、先ほど述べたとおり、本当に素晴らしい経験と知識、意見を持った自分より10歳以上も若い人たちに驚かされました。
例えば、グループディスカッションで、確固たる信念で誠実に主張できる女子学生や、あまりにも各々の意見がバラバラであり、自分ではファシリテートできないような場面でも、完璧に意見集約していく男子学生。そして、色んな意見をきちんと自分で消化し、各講義をきちんと要約していくフレッシュな社会人もいました。
当時の自分は、とかく意見集約は最終的に「トップダウンだ!」というのが強く、意見を通すために、声の大きさで勝負するようなスタイルが多かったのですが、文明塾の彼/彼女達と付き合ってからというもの、会社の中で同僚や後輩の意見を聞き、やり方を取り入れてみようと思うようになりました。そんな事を意識するようになると、とても自分の経験と発想では思いもよらないような案が練られるようになり、チームワークも非常に良くなったと思っています。
振り返ってみると、本当にこの文明塾の出会いで、自分自身を見つめ、一つだけステージを上げることが出来たのではないかと思っています。勿論、今でも、しばしば、あの仲間達と昼に夜に交流することで、刺激を与え合い、お互いがそれぞれの道のリーダーを目指して頑張っていますので、今後もこの良い関係は継続できるものと確信しています。
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Vol. 1「物事の「なぜ」を問い、「人」から学ぶことの大切さに気づくことができました」
第1期修了生: 太田 結斐 (大学生)
※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。
※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。