福澤文明塾生の声

ホーム > 福澤文明塾生の声 > 福澤文明塾で自分が変わったこと > 福澤文明塾で自分が変わったこと Vol.1

物事の「なぜ」を問い、「人」から学ぶことの大切さに気づくことができました 第1期修了生: 太田 結斐 (大学生)

今こそ、あの3ヶ月を振り返り、消化し直すことに意味がある

「福澤文明塾に参加してみて、どうでしたか?」  どうだったのでしょう。
誰も議論を止められなかった毎回のセッション、寝る間も惜しんで注力したグループワーク、がむしゃらに前へ突き進もうとする仲間たち。色々なことがあったようで、でも実はその全てがある一点に集約されそうな…あの3ヶ月はそんな不思議な時間でした。
それなので冒頭の質問には、いつもなかなか答えられずにいました。しかしあれから2年経って4年生になり、人生の次のステージも近い今、あの3ヶ月を振り返り消化し直すことが私にとって意味のあるものなのではないか、またこれから文明塾への参加を考えていらっしゃる方への示唆となれば幸いだと思い、その答えを探ってみたいと思います。

冒頭の質問を、「文明塾に参加して自分が変わったことは何ですか?」と言い換えてみると、(1) “Why?” の質問をするようになったこと、 (2) 「人」から学びたいと感じるようになったこと、の2点が挙げられます。

教科書のないセッションだからこそ、情報や解釈よりも大切なことが見えてくる

まず(1) “Why?” の質問をするようになったこと、について。私がそれまでしてきた勉強と言えば、「何が、どうなっているか」という状態を、単に知ることに焦点が当てられたものでした。
例えば「フランス革命は1789年に起きた」「2H2 + O2 → 2H2O」を覚える等、とにかく基礎知識を蓄積していくものです。ここで私はこのような勉強を批判する意図はありませんし、むしろその有用性を実感しています。ただこれとの比較で、文明塾での「なぜそうなるのか」「どのような因果関係の上に成り立つのか」という物事の根本を追究する姿勢に新鮮さが際立ち、その後も逐一物事の「なぜ」やその「起こり」を意識するようになりました。

次に(2) 「人」から学びたいと感じるようになったことです。再びの比較になってしまいますが、特に高校までは教科書や参考書に基づいた勉強が主でした。しかし文明塾に、紙媒体の教科書はありません。あるのは、そこにいる人が意見を率直に交換する【場】です。たとえセッション準備として資料が与えられたとしても、セッションではそこに載っている情報自体やその解釈よりも、それに基づいて何を考えたのか、そしてそれを共有することが一層大切になります。
そこで私は、教科書を1人で読んだだけでは得られない異なるものの見方や考え方に直に接し、【人】から学ぶことの価値に改めて気づくことができました。

物事の根本を「なぜ」と問うことと、「人」から学ぶということ。あれから2年経ち、私の日常生活の在り方のおおもとに、文明塾は脈々と息づいているようです。

募集要項

※ 福澤文明塾生の所属は、原稿作成時のものです。

※ 講師のプロフィールは、プログラム開催当時のものです。

ページの先頭へ